常温かまぼこ誕生秘話
同業ライバルがタッグを
業界の常識を超える
三陸フィッシュペースト株式会社(SFP)は株式会社及善蒲鉾商店と株式会社かねせんの経営者が立ち上げた会社です。
どちらも100年を超える老舗かまぼこ店。ライバルであるはずの私たちがなぜ一緒に会社をつくったのか、そのきっかけは互いが抱えていた思いが同じだったことです。
「子どもたちに健康によく、安全なものを食べてもらいたい」という思いから、SFPを立ち上げました。アミノ酸組成にもすぐれ、高タンパク・低脂肪なかまぼこは食べやすく健康にいい食べ物です。そんなかまぼこを子供たちにどこでも気軽に食べてもらいたい。しかし、そこには冷蔵商品であるという壁がありました。
そこで「かまぼこを常温化できないか」と考えました。他の同業者からは「技術的に無理だ。できたとしても美味しくない」と反対されましたが、まずは、無理でも試してみようと研究を始めました。自社で培った互いのノウハウを生かし、研究スピードは2倍です。1年以上の研究を経て、チルド商品に用いられる加圧加熱殺菌技術を応用した、常温かまぼこが完成しました。
冷蔵必須のため保存や持ち運びが難しく、消費が下降の一途を辿っていたかまぼこ。そんなかまぼこの常温化は、業界の可能性を広げる大革命です。ライバルという垣根を越え、タッグを組んだことで、業界の常識を越えた常温かまぼこが誕生したのです。
代表挨拶
消費者が本当に求めているものを研究・開発し、世に発表する。そのためには、自分の力だけでは困難なことも多くあります。そんなときに、同業者であるなしに限らず、技術やノウハウを持った職人・研究者と協力すれば、実現の可能性が広がります。
私の夢は「宇宙食をつくる」ことです。高タンパク・低カロリーで必須アミノ酸9種類を含んでいるかまぼこは宇宙食に最適だと考えています。常温かまぼこができたことは、夢を実現する大きな1歩になりました。
日本から世界へ、世界から宇宙へ、かまぼこの可能性を広げていくために、今後も新しいことに挑戦し研究し続けていきます。
代表取締役社長 及川 善弥
震災時、子どもたちが冷たくて美味しくないおにぎりを食べる姿をみて、美味しい常備食があればいいなと感じていたので、夢が一つ叶いました。かまぼこの常温化に成功したことで、賞味期限が長くなり、常備食として利用できるようになりました。
冷蔵商品は売り場にとって管理が大変なものです。常温商品と異なり冷蔵庫が必須で、設備や運搬にも手間やコストがかかります。
常温の商品を増やしていくことは、売り場にとっても消費者にとっても安心安全を提供することだと考えています。
子どもたちの笑顔と健康を守るために、これからも安心安全を追求していきます。
代表取締役副社長 斎藤 大悟
沿革
平成29年10月
設立
平成30年6月
公益財団法人みやぎ産業振興機構平成30年度スタートアップ加速化支援事業採択
平成30年7月
東北経済産業局平成30年度TOHOKUデザイン創造・活用支援事業採択
平成31年1月
常温保存かまぼこ第1弾「旅するかまぼこ発売」
平成31年4月
常温保存かまぼこ第2弾「ほたての」発売
平成31年6月
公益財団法人みやぎ産業振興機構平成30年度スタートアップ加速化支援事業採択
令和5年11月
旅するかまぼこ「しあわせタコ」「ほやほやホヤ」発売
会社概要
会社名
三陸フィッシュペースト株式会社
所在地
〒988-0112 宮城県気仙沼市松崎前浜36番地1-1
TEL
0226-46-2048(株式会社及善商店内 水・日定休)
FAX
0226-46-2038
info@sfp-ok.com